
愛車にサビ・水垢がでてショックを受けていませんか?プロ並みに自分でピカピカにしたいと考えているなら、ハイトレールをお勧めします。ハイトレールはサビ・水垢を落とす強力な車用酸性洗剤です。
ハイトレールは本当に効く?
ハイトレールはサビおとし、水垢おとしにとても評判が高い洗剤です。Yahoo!shoppingでもAmazonでも4.5以上と高評価です。
口コミから見る効果と注意点


水垢やサビに驚くほど効く!
Xでもステンレスの焼けや、サビ落としなど汚れが驚くほど落ちている様子がアップロードされています。

サビが抜群に取れると評判です。
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ハイトレールをチェック「こんな失敗も…」
時にはこのような失敗あります。

使い方を間違えると白いくすみのようなものが残ってしまっています。正しく使うことが大切です。
ハイトレールを正しく使うために
ハイトレールの説明書には「塗布したまま放置しない」とあります。抜群の効果も使い方次第では逆効果になってしまうため、ハイトレールの洗浄メカニズムを理解して正しく使用するようにしましょう。
ハイトレールの洗浄メカニズム
※このメカニズム解説は、筆者の推測に基づいたものです。

材料系博士号を取得しています。成分表示から洗浄メカニズムを推測し、どんなことが起きているか解説したいと思います。
内容成分と役割
販売元であるエストック社のHPより内容成分を見てみました。
- 塩化水素
- 非イオン系特殊界面活性剤
- キレート剤
- 金属封鎖ビルダー
- その他助剤
一方、日本ボデーパーツ工業株式会社HPでは以下のようになっています。
- 塩化水素
- リン酸
- 酒石酸
- ラボキシド
- 特殊界面活性剤
共通して言えるのは「塩化水素」「界面活性剤」の二つです。エストック社では界面活性剤は非イオン系となっています。日本ボデーパーツ工業社の方が「リン酸」「酒石酸」と具体的な化合物名があります。おそらくこれらがキレート剤、金属封鎖ビルダーに当たるものではないかと思います。これらをまとめると、成分は以下のようにまとめられると考えました。
成分1:塩化水素──要するに塩酸です。酸の力で金属酸化物を溶かします。
成分2:非イオン界面活性剤──汚れ粒子を微細化し、水中に分散させます。非イオン系は酸の影響を受けにくくするためです。
成分3:キレート剤──溶けた金属イオンを捕まえ、製品を安定化させます。キレートはカニのハサミが金属イオンを挟んで捕まえている様子をイメージして作られた言葉です。これが酒石酸にあたるでしょうか。
成分4:金属封鎖ビルダー──金属イオンをキレート作用で何もできなくし(金属封鎖作用)、界面活性剤の働きを助ける(ビルダー)役割です。ポリリン酸塩などが優れた効果をもつことが知られています。リン酸がこれにあたるでしょうか。
成分5:その他助剤──ラボキシドという一般には知られていない化合物などがこれに当てはまるかもしれません。ラボ+オキシドのような造語かと思いますが、両性イオン系界面活性剤であるアルキルアミンオキシドのの一種かもしれません。
洗浄メカニズム
以上の成分から、次のような洗浄メカニズムが考えられます。
イメージだとこのような感じです。





サビ汚れなどに対して考え抜かれた成分が配合されています。
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ハイトレールをチェック使える部位・使えない部位
洗浄メカニズムを踏まえてハイトレールが使える部位と使えない部位をまとめました。
効果を発揮する部位
使用しない方がいい部位
アルミ
アルミ(Al)は塩酸(HCl)と反応します。
化学反応式:2Al+6HCl→2AlCl3+3H2↑
赤字の部分が水素ガス(H2)なので、かけてシュワシュワしていたら、この水素ガスかもしれません。
この反応は(1)塩酸の濃度、(2)温度、(3)表面積が影響します。これらが大きくなると反応速度が速くなりますので気をつけてください。ただし、アルミの場合、表面が酸化アルミという皮膜がありこれは反応を遅らせます。
ハイトレールはアルミの洗浄には向いていませんので、気をつけてください。

暑い日に水で希釈をしないハイトレールをアルミにかけた場合、反応がかなり速く進むので要注意です。
ガラス
車で使われるガラスはソーダライムガラスは(1)二酸化ケイ素(SiO2)、(2)酸化ナトリウム(Na2O)、(3)酸化カルシウム(CaO)が主成分です。
このうち、(1)二酸化ケイ素は塩酸と反応しません。しかし残りの二つはわずかに反応します。
例えば原液のままの高濃度のハイトレールが長時間ガラス表面に残ると、表面が白く濁ったり、まだらになったりする現象が起こることがあります。これは「ハイトレ焼け」と呼ばれることもあります。
これは高濃度の塩酸がガラス表面の(2)酸化ナトリウムや(3)酸化カルシウムなどを溶出することで起こります。これが起こると水洗いや通常の清掃では落とせませんので気をつけてください。

うっかりハイトレールがガラスに付いてしまっても、すぐには反応は始まらないので残らないようにあわてずに水で洗い流してください。
コーティング箇所
コーティングにはガラス系、フッ素樹脂、ポリマー系などいくつかの種類があります。
ガラスコーティングは皮膜を剥がすリスクがありますし、上記のように焼けのようなものは起こるかもしれません。フッ素樹脂・ポリマー系などは反応はしにくい場合もあるかもしれませんが、ピンホールのような下地の金属が露出している場合、その金属と塩酸が反応してしまうので気をつけてください。

いずれの場合も高濃度であるほど現象は早く進みやすいので、ハイトレールは水で希釈することが肝心です。
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ハイトレールをチェックハイトレール使用上の注意点
ハイトレールの評判などをみていると、手がかぶれたといったコメントを残されている方もいるようです。塩酸が入っていますので、取扱には注意が必要です。
素手NG・ゴム手袋必須
ハイトレールは塩酸を含むので非常に危険な薬品になります。間違っても素手で触ることはしないようにしましょう。必ずゴム手袋をして扱うようにしてください。皮膚のたんぱく質が酸で変性し、ピリピリした痛みや灼熱感が生じ、長時間の使用でただれたりしてしまいます。

薬品を素手で触るのはNGです。中性洗剤とは異なり、素手で使うことを想定していませんので気をつけてください。
水で薄めて使いましょう
「使用しない方がいい部位」で紹介したようにハイトレールの中に入っている塩酸は高濃度であるほど、素材を痛めやすくなります。以下の濃度を参考にしてください。

濃いほどハイトレ焼け(酸焼け)になりやすいです。
つけたまま放置はNG
高濃度のハイトレールを洗浄箇所に塗ったまま放置すると、以下のようなことが起こります。
- 塩酸成分は乾燥すると塩化水素ガス発生
- リン酸は変性して別の物質に変化します。
- 酒石酸は白色の結晶析出(場合によってはカルシウムと反応した水に溶けない物質に変化)
- ガラス上では溶け出した成分が乾燥して残ります。

塩化水素ガスは有毒ガスなので、吸わないようにしましょう。特に狭い部屋の中で扱ってはいけません。
混ぜると危険!塩素系・アルカリ性洗剤との併用は危険
ハイトレールは塩酸を含みますので水以外のものと混ぜると危険です。絶対に混ぜないようにしましょう。具体的にみていきましょう。
- アルカリ性洗剤:中和反応が起こります。中和反応は発熱しますので時には液体が飛び散りますので危険です。
- 酸性洗剤:混合により有毒ガス(塩化水素ガス)が発生する危険性があります。
- 中性洗剤:pH変化による洗浄力低下の恐れがあります。ハイトレールは洗浄力のために、pHを調整しています。
取り扱い説明書の遵守が最重要
まとめ|成分を知れば、ハイトレールは心強い味方になる
ハイトレールは、頑固なサビや水垢を落とすのに非常に効果的な酸性洗剤です。ただし、使い方を誤ると車のパーツを傷めるリスクもあります。正しい希釈と使用方法を守り、適切な場所にだけ使うことで、安全かつ効果的に洗浄ができます。しっかり知識を持って使いこなせば、プロのような仕上がりも目指せます。

ここまで読み進めていただきありがとうございました。ハイトレールが気になった方はぜひ一度試してみてください。
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ハイトレールをチェック
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